先日、第2回を開催してきました。 前回から今回までの間、彼は午前問題の対策に勤しんでいるようでした。 素晴らしいと思います。勉強は習慣化することが大事ですからね。
レクチャーを実施するに至った経緯は下記を参照ください。 www.it-enjoy.com
では第2回目の内容を書いてみます。 午後問題を順番に解かせ、詰まるようなら補足説明をしつつ進めていきました。 数回に分けて、解説した内容の抜粋を記載していきます。
選択する午後問題を決める
基本情報の午後問題は一部の大問が選択式になっているため、解かなくても良い問題が存在します。 全部の問題が余裕で解け、正解率が高そうな問題を選択できるのが最適だとは思いますが、 さほど時間に余裕もないため、先に選択する問題を決めてしまった方が、当日迷うよりも時間節約になると考え、 私が説明しやすい分野を選ぶ方針にしました。下記のような選択になります。
私がネットワークエンジニアということもあり、 業務で関連の低いデータベースとソフトウェア設計を選択から外す形ですね。 ソフトウェア開発については、馴染みやすい表計算とします。 ※表計算を選択している人が多そうですよね。
H29春 午後 問1
問1は必須問題です。共通鍵暗号と公開鍵暗号に関する問題ですね。
まず、彼は公開鍵暗号と共通鍵暗号を知らなかったので、 前説として最低限下記を説明しました。
項目 | 共通鍵暗号方式 | 公開鍵暗号方式 |
---|---|---|
使う鍵 | 暗号化と復号は同じ鍵 | 暗号化と複合は違う鍵 |
1人が所持する鍵 | 1本 | 公開鍵と秘密鍵の合計2本 |
暗号化にかかる時間 | 短い | 長い |
この問題では公開鍵暗号方式の理解度が肝となります。 目的によって使う鍵が異なる点がポイントです。 追加で下記を説明しました。 公開鍵暗号方式の、「公開鍵は相手に渡しても良い」という部分が感覚ではわかりにくかったようです。
- 公開鍵は相手に渡したり、相手からもらったりする
- 秘密鍵は相手に渡すことは無い
- 自身の正当性を証明したいなら、自身の秘密鍵で暗号化、自身の公開鍵で復号
- 相手にしか復号できないメッセージを送信したいなら、相手の公開鍵で暗号化、相手の秘密鍵で復号
設問1は、「メールを盗聴できるような状態なら、鍵も盗聴できるはず」という説明をしました。 設問2は、「自身の正統性を証明したいか?」「相手にしか復号できないメッセージを送信したいのか?」 これらを考えれば上記の設問1〜2は解けます。
続いて下記を説明しました。 情報処理試験は「国語力」で解ける問題も結構あります。
安全なファイルの送信に何を使うかと、その費用が題材の問題です。 画像は全文ではありませんが、Q社とS社はどのサービスを使うかを問われています。 下記の記述に着目し、費用を落ち着いて考えるのみです。 特に補足説明をすることなく、彼には解けていました。
機密度が“高”のファイルを、オンラインストレージサービスを利用して受け渡すことを禁止する
費用(初期費用とプロジェクト期間中の運用費用の合計)が最も安い方式を選択
解答
設問1「エ」
設問2「イ」
設問3 b: 「ウ」c:「ア」
ところで、受験の申込みは?
確認したところ彼はまだ申し込んでいなかったようなので、その場で申込させました。 受験経験のある人には有名な話ですが、早めに申し込むと試験会場が自宅から近い場所になりやすいです。 支払いを済ませれば申込試験は突破ですね!