先日、第3回を実施してきましたので、 3回に分けて内容を記述していきます。
レクチャーを実施するに至った経緯は下記を参照ください。 www.it-enjoy.com
彼が受験の申し込みをしたことは確認していたものの、 支払いをして初めて正式申込完了なので、忘れていないか心配していたのですが、 問題無く支払いも済ませたとのことでした。
せっかく勉強していても、当日受けられなかったらガッカリですからね。。 その心配はなくなったので安心しました。
近況として、彼はスマホアプリを使用し、午前の過去問を解いているようです。 スマホは隙間時間を活用しやすいのも利点ですね。
なので私がレクチャーする日は、午後問題の対策をメインにしています。
今回は平成29年春 午後 問6:プロジェクトマネジメントの問題です。
最初に話したこと
- 午前問題はできるだけたくさん解くべし
- 回答を絞り込むための条件を問題文から探すべし
- 「国語と算数」の知識で解ける問題を大事に解くべし
H29春 午後 問6
設問1
まず、人月という言葉の意味がわからなかったようでしたので、 1人月は「1人が1ヶ月働くと完了する規模」という説明をしました。
それからウォーターフォールも「?」という感じだったので、 予定を前から順番に進める手法、と短く説明しました。
とはいえ、各月の要員数を求めるための式が書いてあるので、 この式を使えば、人月の意味がわからなくても解くことができます。
ウォーターフォールも、スケジュールが表で書いてあるので、 イメージしやすいと考えています。
空欄a
外部設計に必要な人数は42人月で配分月数が3なので、 42÷3=14人
問われているのは、A社の社員人数なので、 という形で下記に着目し 14×0.8=11.2を切り上げて12人というところまでは 簡単に導いていました。
外部設計工程の要員には、A社の社員を80%以上割り当てる
各月の要員数は小数点以下を切り上げた整数値とする
ただ、「80%以上」という言葉に迷ったようです。 「14人でも良いのでは?」と話していました。
そのような時は、必ず絞り込むための条件が書いてあるので、 問題文から探すように助言しました。
そこで彼は下記に気づきましたので、自信を持ってaを回答できました。
①の条件を満たす最少の人数をA社の要員数とする
午後問題は文章が多いので、見落とさないように注意することが大切ですね。
空欄b
空欄aが解けたこともあり、特に違和感なく解けたようでした。 外部設計に必要な人数が14人で、A社が80%の12人です。 残りの2人がB社と考えれば良いです。 問題分では下記に着目します。
④ プログラム開発工程を除き、各月の必要要員については、 まずA社の要員を割り当て、A社の要員では不足する場合に、B社の要員を割り当てる。
空欄c
こちらはなかなか苦戦していました。 まず、開発スケジュール表の見方に自信が持てないようでした。
回答群が5~8月なので、下記の位置に着目します。
例えば5月なら、下記の工程が実施されています。 シンプルに読めば良いと助言しました。
- 一期開発の総合テスト
- 二期開発のプログラム開発
設問で「満たせない」と言及しているのは下記です。
(4)② (一部略) 全期間を通して一定の人数とする。すなわち、A社の要員には、 各月とも、全員が必ず担当する工程があるものとする
これでも何に着目すれば良いのか判断が難しいようでしたので、 それぞれの工程を、A社 or B社のどちらが担当するのか、 整理するよう促しました。
ここで問題文を読み返した彼は、下記の文章に気づきました。
(4)③プログラム開発工程には、一期開発及び二期開発ともに、B社の要員だけを割り当てる。
下記のように整理できたので、正解を導くことができました。
- 5月 一期開発:総合テスト(A社)及び 二期開発:プログラム開発(B社)
- 6月 一期開発:総合テスト(A社)及び 二期開発:プログラム開発(B社)
- 7月 二期開発:プログラム開発(B社)
- 8月 二期開発:結合テスト(A社&B社)
空欄d
こちらも苦戦していた印象でした。 ここへ来て「配分月数」意味に戸惑ったようです。
理由を聞くと、 「変更させる問題にも関わらず、例示の下記で二期開発の期間が変更になっていないから」 とのことです。確かに・・・!
"一期開発を5に、二期開発を4にする"
着眼点は面白いのですが、各工程に何か月を割り当てるかを考えれば良く、 空欄cで回答した問題に対処するために、 プログラム開発工程スケジュールをどう見直すべきかを回答させる問題だと助言しました。
すると彼は順番に解答群を吟味し、 「ん?一期開発を3にすると、A社が7月だけではなく8月もヒマになりますよね?」 とのこと。その通りです!ノッてきましたね。
自分の考えて解答を絞り込むことは重要です。 無事に正解へたどり着けました。
設問2
空欄e, f
要員の集中を防ぐための対処が問われていることは、 理解できていたようなのですが、 一期開発の要員と二期開発の要員を分けて考えた方が良いのか、 まとめて考えた方がよいのか判断に迷っていたようでした。
下記が書いてあるので、まとめてで良いのでは?と応答しました。
(一部省略)B社の総要員数(B社の一期開発及び二期開発の要員数の合計)
すると足し算を始めて下記のように整理しました。 ただ、どのように要員を移動させれば均等になるか、 頭を悩ませていました。
- 3月:15+22=37人
- 4月:15+33=48人
- 5月:2+33=35人
思考が進まないようなので、B社の総要員数を等しくするのが目的なので、 平均を出して、その値になるように要員を移動させれば良いという説明を出しました。
37+48+35=120人
120÷3か月=40人
40人になるように4月から移動させれば良く、移動させるべきは8人です。 ここまで説明すると正解は導けたのですが、これは実質負けですね。 惜しかったです。
解答
設問1 a: 「エ」 b: 「ア」 c: 「ウ」 d: 「ウ」
設問2 e, 「ウ」f: 「オ」