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基本情報対策を友人にレクチャー(第3回)②

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今回は平成29年春 午後 問7:システム戦略の問題です。

この問題を解くとき、彼はかなり楽しそうでした。 アルバイト等で商品の発注業務を担当したことがあるので、 「馴染みがありそう!」という感触だったようです。

レクチャーを実施するに至った経緯は下記を参照ください。 www.it-enjoy.com

今回のポイント

  • 言葉の意味に迷ったら、できる限り素直に解釈すべし
  • 同じ解答群から複数選ぶ際、同じ記号になったら見直すべし
  • 自身の業務経験から解答が推測できても、その根拠を問題文から探すべし

H29春 午後 問7

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H29春 午後 問7-1

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H29春 午後 問7-2

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H29春 午後 問7-3

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H29春 午後 問7-4

設問1

空欄a

在庫量の削減で得られるメリットを問う問題です。

彼がまず発言したのは、 「売掛金と買掛金って何ですかね?」 ということでした。

不明な用語も問題をよく読めば、意味を推測できることも多いと助言しました。

本件であれば、いずれも「回収」や「支払い」という説明があるので、 売掛金なら後で得るお金、買掛金なら後で支払うお金 という解釈が成り立ちそう、という推測ですね。

空欄b

ここも似たような迷い方をしていました。 素直に考えれば、「在庫が減る」のだから「保管コスト」は減らせるはずですが、 他の解答群を吟味すると「フリーキャッシュフロー」という言葉が不明なので、 「エ」が誤りという確証が無いと言います。

言葉の意味がわからなくても、事務コストが増えそうか、減りそうか考えると、 商品の種類によって在庫期間を変えることで手間は増えそうなので、 選択肢からは除外しても良いのでは?という風に考えれば良いと助言しました。

あとで調べたところ、フリーキャッシュフローの意味は、 「自由に使える現金がどれだけあるか」だそうです。

空欄c

笑いながら「賞味期限」と思われるが「これでは簡単すぎる!」と、 話していました。例によって言葉の意味を考えながら他の解答群を吟味します。

在庫が減ると欠品は増えそうなので、「ア」は除外できました。

限界利益率ってなんでしょう?」

私もこのような単語にはあまり自身がないのですが、 ここも素直に考えてOK(私だったらそうする)と説明しました。

利益率の限界なのだから、限界は高い方が商売は繁盛してそうだな。 と考えれば良いという具合です。

損益分岐点ってなんでしょう?」

こちらも同様です。 損失と利益が分岐する販売量が増えるということは、 下記のどちらが経営上良いかを考えれば良いですね。

  • 同じ商品を10個売れば黒字になる状態
  • 同じ商品を30個売れば黒字になる状態

単純に「販売ノルマ」が増えるようなものですね。 設問では「期待したい点」が焦点ですので、悪化するような選択肢は除外できますね。

設問2

決定表が見慣れないとのことで、簡単に説明しました。

  • 二重線の上には条件が、下には結果が書いてある
  • 条件欄の「Y」は条件を満たし、「N」は満たさない
  • 結果欄の「X」はチェックボックスにチェックが入っているようなもの

これらを理解しておくと解きやすいはずです。

空欄d

こちらは特に何も助言せずに解けていました。 問題文の条件に当てはめて考えていくだけですね。

空欄e

空欄dが解答できている前提の問題となりますが、 こちらも難なく正解しました。素晴らしいですね。

例えば下記赤枠の中では「遠隔地倉庫」ではなく、「A商品群」ではなく、「長期品」 という条件では、在庫基準量は何週間分なのかを読み取り、 決定表の該当欄に「X」の印を付けて、残りに「-」を付ければ良いです。

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H29春 午後 問7-表1

設問3

在庫補充方法の変化に伴って、どの程度在庫を削減できるかが問われています。

空欄f

下記に着目し、解くことが出来ていました。 「差を補充する」という記述には気がつかなかったものの、 自身の業務経験(必要量から在庫量を引いた数を発注していた)から解くことができましたが、 根拠を問題文から探した方が堅実ですね。

従来は当該数週を含む4週間分の出荷予想量と在庫量を比較し、出荷予想料に満たない量を工場から補充
賞味期限ごとに在庫基準量を設定し、在庫量が在庫基準量に満たない場合、その差を在庫補充料として補充.

商品群Aの短期品は2週間分ですので、下記のように解くことができます。

100+80=180(出荷予想量)
180ー120(在庫量)=60

空欄g

在庫基準量を求めて、従来と今後の方式で差を求めれば良いのですが、 ここで彼は凡ミスをします。 従来の方法において、在庫も足し算してしまいました。

【従来(誤)】30+30+40+40+30=170

ただ、この計算をすると答えが60になってしまい、 同じ解答群の中から2つ連続で「イ」を選択することになるので、 偶然にも疑問を抱き、回答を修正することができました。

私も今までにたくさん過去問を解いてきたはずですが、 同じ解答群の中から同じ記号を選択するケースは無かったように思います。

本来は下記のような計算になります。

【従来】30+40+40+30=140
【今後】30+40+40=110
【差分】140−110=30

空欄h

空欄gのときと同じ内容を全ての商品に対して実施し解くことができていました。 ただ「P, Q, R, S, T」ではなく「P, Q, R, S 及び T」と書かれていることに若干不安だったようです。 面白いとこに気がつきますね。

どうしてですかね? 英語だと、A, B , C and D のような表現になるので、それに倣ったのかもしれませんね。

解答

設問1 a: 「ウ」 b: 「ア」 c: 「ウ」
設問2 d: 「カ」 e: 「エ」
設問3 f: 「イ」 g: 「ア」 h: 「ケ」