
家庭のWi-Fiが「遅い」「途切れる」「つながらない」……そんな悩み、ありませんか?
通信キャリアでネットワーク運用を行う筆者が、実務の知見をもとに“家庭で今すぐできる改善設定”を10個紹介します。
高価なルーターを買い替える前に、まずはこれを試してみてください。
目次
- 目次
- 1. ルーターの再配置を見直す
- 2. 電波チャネルを固定する
- 3. IPv6接続を有効化する
- 4. ルーターのファームウェアを更新する
- 5. 使用していない機器を切断する
- 6. 中継機ではなくメッシュWi-Fiを導入する
- 7. 電子レンジやBluetoothとの干渉を避ける
- 8. DNSサーバーを変更して応答速度を改善
- 9. SSIDを2.4GHz/5GHzで分けて使い分ける
- 10. ONU・ルーターの電源リセットを定期的に行う
- まとめ:設定を見直すだけでWi-Fiは驚くほど安定する
1. ルーターの再配置を見直す
ルーターは部屋の隅や床近くに置かれていませんか?
Wi-Fiの電波は「見通し距離」に強く影響されるため、
部屋の中心・高めの位置(棚の上など)に設置するのが理想です。
✨ポイント
・鉄筋コンクリートや金属製家具が近くにあると減衰します
・間取りの中央に置くと家全体に電波が行き渡りやすくなります
2. 電波チャネルを固定する
近隣のWi-Fiとチャネルが重なると干渉し、通信が不安定になります。
ルーターの設定画面でチャネルを自動ではなく固定(例:1, 6, 11)にすることで改善することがあります。
3. IPv6接続を有効化する
プロバイダが対応している場合はIPv6接続(IPv4 over IPv6)を有効化しましょう。
夜間の混雑時間帯でも通信が安定しやすく、体感で速度が2〜3倍に改善することもあります。
💡設定例:
4. ルーターのファームウェアを更新する
古いファームウェアのままだと、セキュリティリスクだけでなく、
不具合や通信切断の原因にもなります。
定期的にメーカー公式サイトをチェックし、
「ファームウェア更新」機能がある場合は最新化しましょう。
5. 使用していない機器を切断する
スマート家電や古いスマホなど、
「Wi-Fiに常時接続しているデバイス」が多すぎると帯域を圧迫します。
特に古い2.4GHz機器は通信を占有することがあるため、
不要なデバイスは接続解除または電源オフにしておきましょう。
6. 中継機ではなくメッシュWi-Fiを導入する
中継機は便利ですが、電波を中継するごとに速度が半減します。
最近はメッシュWi-Fi対応ルーターが主流で、
親機と子機が自動で最適ルートを選び、家全体をシームレスにカバーします。
🛒おすすめ製品例:
7. 電子レンジやBluetoothとの干渉を避ける
2.4GHz帯は電子レンジやBluetoothと同じ周波数です。
ルーターをキッチンやBluetoothスピーカーの近くに置くと干渉し、
通信が途切れる原因になります。
→ 5GHz帯(SSIDに「_5G」などと書かれたもの)を優先的に利用しましょう。
8. DNSサーバーを変更して応答速度を改善
「ページが開くのが遅い」場合、回線ではなくDNS応答が遅いこともあります。
DNSをGoogle Public DNSなどに変更するだけで体感速度が上がることがあります。
9. SSIDを2.4GHz/5GHzで分けて使い分ける
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2.4GHz帯:距離に強い(IoT機器や離れた部屋向け)
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5GHz帯:速度が速い(PC・スマホなどの主要端末向け)
SSIDを別名で分けておくと、機器ごとに最適な電波を選びやすくなります。
10. ONU・ルーターの電源リセットを定期的に行う
長期間稼働していると、ルーター内部のメモリが蓄積し通信不安定になることがあります。
月1回程度、電源を切って1分後に再投入するだけで改善することがあります。
まとめ:設定を見直すだけでWi-Fiは驚くほど安定する
Wi-Fiトラブルの多くは、ルーター設定や設置環境の見直しで解消できます。
特に「IPv6接続」「チャネル固定」「メッシュWi-Fi導入」は効果が大きいです。
まずは無料でできる設定変更から、順番に試してみてください。
通信キャリアでの経験上、環境を整えるだけで8割の家庭は改善します。