ネットワークエンジニアの皆さん 英語は得意ですか?
私は正直、苦手です。 CCIEのラボ試験を受験する際、プロクタがルールを英語で説明するのですが、
「使って良いトイレはこの1か所だけです」
「トイレに行って良いのは1度だけです」
どちらの意味で解釈すれば良いか自信がなかったので、 お昼休みに1度だけ行って、あとは我慢しました。 そんなレベルの英語力です。
今思えば、様々な方の受験期で複数回トイレに行ったと書いている方もいたことから、 前者が正しい意味と判断できますよね・・・お恥ずかしい限りです。
とは言え、試験には合格しているので、Cisco Pressを読む勉強の過程や、 試験問題を解釈することに不自由が無い程度には英語力が身に付いたと思います。
なので、今回は以下のような方向けに、ちょっとした対策を記述しようと思います。
- 英語資料を読む取っ掛かりが欲しい
- CCIEを取得したい
- でも英語を本腰入れて勉強するのはやる気が出ない
なお、英単語を覚えるための小技を以下の記事で紹介しています。 https://www.it-enjoy.com/entry/2020/04/16/181700www.it-enjoy.com
CCIEラボ試験で英会話能力は必須か?
問題分を読める必要がありますが、 リスニングとスピーキングについては概ね不要だと考えます。 プロクタはルールを英語で説明しますが、 非常にゆっくりですし、ホワイトボードに書かれた文字や、 説明用の画面を指さしながらの説明になりますので理解は容易です。
環境のトラブルがあった際は英語で話しかける必要がありますが、
下記のような想定問答を考えておけば充分です。
「This Device is down.」
「I Can’t ping(画面を指さす), please check this.」
「On question 1, can I use access-list ?」
Cisco Press等の解説を理解する裏道
最近はGoogle翻訳等も優秀なので、読むだけならさほど苦ではないと思います。 ただ、いちいち翻訳ツールを使わずに英文の理解も深められた方が良いですよね。
大抵の解説は前説があり、その後に、動作確認(設定投入やshowコマンド結果)が載っていると思います。 動作確認を先に見るのです。自分で動作検証できればなお良いです。
その後、「機器がこう動くのだから、この英文はこういうことを書いているはずだ」 と推測した後に、答え合わせで翻訳ツールを使うと良いと思います。
良く出る&要注意単語
個人的には、学生時代の授業では見慣れない単語だと思います。 出てくる都度調べれば良いのですが、先に把握しておくと楽です。 特に、not のような否定箇所が無くても、否定の意味を持つ単語は要注意です。 思い付いたものをいくつか紹介します。
proprietary (独自である)
例文: HSRP is Cisco proprietary.
訳: HSRPはCisco独自です。
withdrawn(撤回する)
例文: BGP then removes the NLRI from the BGP table, and notifies neighbors that the route has been withdrawn.
訳: BGPはBGPテーブルからNLRIを削除し、経路が撤回されたことをネイバーに通知します。
appropriate (適切な)
例文: Create the class maps and match the appropriate access lists.
訳: Class mapを作成し、適切なAccess listにmatchさせます。
cease(やめる)
例文: A SPAN destination port ceases to act as a normal switchport.
訳: SPAN destination portは、通常のswitchportとして機能しなくなります。
issue(発行する / 問題)
どちらの意味もよく出てきます。
例文1: Layer 2 configuration issue such as a duplex mismatch.
訳1: Duplex不一致などのレイヤー2設定の問題
例文2: This command is issued on R1.
訳2: このコマンドはR1で発行(実行)されました。
significantly (重大に / 大幅に)
例文: The IGMPv2 Leave Group message is used to significantly reduce the leave latency.
訳: IGMPv2 Leave Groupメッセージは、脱退の遅延を大幅に短縮するために使用されます。
correct (正しい / 訂正する)
一般に「正しい」という意味が多く使われますが、 問題の解説では「訂正しなさい」という意味で使われることもあります。 逆の意味になるので要注意です。
例文1: Associate the correct ports with that VLAN.
訳1: 正しいポートをそのVLANに関連付けます。
例文2: You should correct IP Address of R1.
訳2: R1のIPアドレスを修正する必要があります。
simultaneously(同時に)
例文: Can perform active and passive monitoring simultaneously
訳: アクティブモニタリングとパッシブモニタリングを同時に実行できます。
consecutive (連続した)
例文: R4 has four consecutive 4s in the AS_PATH
訳: R4のAS_PATHには4つの連続した4があります。